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相続人を確定しよう
  〜相続手続の第一歩〜

  相続が始まったら、まず一番最初にやるべき事が、この「相続人の確定」です。
  (実務的には次項で述べる「相続財産の確定」と同時並行的に行います)

  ※戸籍調査

  相続人の確定調査は、戸籍を通じて行います。

  幸いこの日本という国は戸籍制度がしっかりしている世界でも稀有な国ですからね、戸籍を調べ
  れば、相続開始時点での相続人の確定はできます。

  どこまで調査する必要があるかというと、被相続人の出生時までさかのぼる必要があります。

  被相続人の出生時から死亡に至るまで、戸籍の上でその人の全人生をつなげる必要があります。

  登記実務(不動産の相続手続)では、「男性15歳、女性13歳」までさかのぼればいいとされてい
  ますが、銀行などでは「出生時から」としているところもありますので、そこまでさかのぼった方が
  無難でしょうね。

  手続実務の話をしますと、被相続人の戸籍をつなげるだけでなく、相続人の戸籍も必要になりま
  す。

  相続人の実在や現在の状況を確認するためです。

  しかもこの戸籍資料は、相続人確定調査のためだけでなく相続手続の必要書類にもなりますか
  ら、同じものを相続人の人数分集める必要があるんですね。

  ここまでやると本当に膨大な数になります。

  滅茶苦茶手間がかかります。

  当然費用もかかります。

  自分ひとりでは集めきれないという方は……こちら

  ※相続手続に必要な戸籍あれこれ

  「戸籍」と一口に言っても、相続手続に必要な戸籍は一種類ではありません。

  【戸籍謄本】

   「現在戸籍」という言い方をする人もたまにいます。

   お役所にいって普通に「戸籍謄本下さい」といったら出てくるもの。

   現在戸籍に入っている人の情報が全て記載されています。
 
   ※戸籍とは?

   基本的なことなんですが「戸籍」とは一体何か?

   簡単に言ってしまえば「日本人としての国への登録事項を記載した公文書」。

   つまり「(日本に)戸籍がある」ということは、日本人であるという証明でもあるのです。
   
   そして、この戸籍には、生まれてから死ぬまでの“身分上の記録”が全て記載されます。

   だから、その人間(被相続人や相続人)の実在や系譜を確認する手段になるのです。

   ※謄本と抄本の違い

   「戸籍」というと、そのあとに続く言葉は「謄本」か「抄本」ということになるでしょう。

   一つの戸籍は、原則として“親と子”で構成されます。

   もちろん、どちらか一方だけという戸籍もありますし、「一人戸籍」というのも存在します。

   「謄本」というのは、その戸籍に記載されている人全員の記録です。

   そのため「全部事項証明」という言い方をされることもあります。

   「抄本」とは、その中の一人について抜き出したもの。

   ですから「本人事項証明」という言い方をされます。

   相続においては、被相続人と相続人のつながりを証明するための書類として「戸籍」を使用
   するわけですから、全てを記載した「謄本」の方を使うわけです。

  【除籍謄本】

   死亡や婚姻による新戸籍の編成、他にも本籍地を移したりする転籍や分籍などによって、一
   つの戸籍から、記載者全員が出てしまった場合は、その戸籍は戸籍簿から除かれます。

   そうなった戸籍を“除かれた戸籍”ということで「除籍」といいます。

   戸籍調査では、被相続人に連なる相続人を相続順位第三位(兄弟姉妹)まで割り出す必要
   がありますので、「被相続人の親」の戸籍まで取得する必要があります。

   そして被相続人の親の戸籍は除籍になっている場合が多いのです。

  【改正原戸籍】

   「カイセイハラコセキ」または「カイセイゲンコセキ」と読みます。

   戸籍をつかさどる法律である戸籍法はチョコチョコ改正されています。

   その中でも、戸籍の作り直しをしなければならない改正が何度かありました。

   そのときに作り直された戸籍には、作り直す直前の状態しか記録されないんです。

   例えば、父、母、長女、長男の四人が記載された戸籍から、改正前に長女が結婚して戸籍か
   ら出てしまった場合、改正後の戸籍は、父、母、長男の三人のみの記載になってしまいます。

   これでは「全てを証明する書類」として用を成しませんから、相続手続の場合には改正前の
   戸籍、つまりこの「改正原戸籍」が必要になるのです。

   ちなみに戸籍の編成を伴う改正は、近年では二回あります。

   昭和32年(昭和改正)と平成6年(平成改正)です。

   現在の相続に影響を与えるのはだいたいこの2つですね。

   ですからこの時期をまたいで生きた人の戸籍を取得する場合には、必ず改正原戸籍の取得
   も必要になるということです。

   もう一つちなみに……ごく稀にですが大正4年(大正改正)の戸籍が必要になる場合もありま
   すが、まぁ、レアケースと考えていいでしょう。

  【戸籍の附票】

   戸籍には本籍地の記載はあっても現住所の記載はありません。

   現住所を記載を定めているのは住民登録制度という制度で戸籍制度とは違うものだからです。

   その二つの制度の間のギャップを埋めるのが、「戸籍の附票」です。

   引越や転勤などで住民票を移動するごとに現住所の変遷が記録されていきます。

   ですからキチンと転出・転入の届出を行っている人に関しては、戸籍の附票を見れば現住所(あ
   くまでも“住民票上の”ではありますが)を特定ができるようになっているのです。

   この書類は、相続手続では不動産の相続登記に使用します。

  【住民票】

   「戸籍」とは違いますが、現在は戸籍制度と住民登録制度が連動していますので、現住所や本
   籍地の確認で必要になります。

   戸籍と違って現在住んでいるところの役所で取得します。

   また、死亡したり引っ越したりしてその場所に住んでいない場合にも「住民票の除票」として記
   録が残っていますので、取得することはできます。

   これも主に不動産の相続登記で使用します。
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