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遺言の訂正と取消

遺言書を訂正、取消したいとき

・訂正があったら

  自筆証書遺言の訂正方法は、少し面倒です。

  まず、訂正箇所に二重線を引きその横に正しい文字なり言葉なり文章なりを入れ、押印します。
 
  それから余白に「○行目○字目を○○に変更する」と自署して、署名捺印します。

  訂正箇所が多くなったり、文章ごと訂正する場合は遺言書全体が二重線で真っ黒になってしまう
  場合もありますので、訂正箇所があまりにも多い場合は、一度廃棄して、新たに作り直した方が良
  いと思います。

  その際には、裁断するなり焼却するなりして復元不能な状態にしてください。

  下手に残ってしまうと後々争いの種にもなりかねません。

  公正証書遺言の場合は公証人役場で公証人の指示に従って訂正を行います。

・遺言の取消


 ・遺言の取消はいつでもできる

  「遺言を取り消したいときはどうすれば良いのか」という質問もあります。

  軽微な変更程度なら、前に述べた訂正という方法がとられますが、大幅な変更の場合には、やは
  り取り消して書き直したほうがいいかもしれません。

  遺言の取消はいつでもできます。

  ただし、取消の方法については方式が決められています。

  以下の3ケースについて、遺言の取消とされます。

@前後の遺言が抵触するとき

  日付の前後した遺言がある場合、後の日付の遺言を有効とします。

  その場合前の日付の遺言は無効になるのですが、全て無効になるわけではありません。

  抵触していない部分は、有効になります。
 
  具体的に言うと前の日付の遺言で「Aの土地は長男に相続させる、Bの土地は長女に相続させ
  る」と書いてあった場合、後の日付の遺言で「Aの土地は次男に相続させる」とあれば長男への
  相続は取り消されたことになりますが、長女への相続については触れられていないので、そのま
  ま生きていることになります。

  遺言を遺言で取り消す場合には、よく吟味して前の遺言を否定していかなければなりません。

A遺言と遺言後の行為が抵触する場合

  「Aの土地を長男に相続させる」と遺言した後で、その土地を売り払ってしまったときは、遺言が取
  り消されたことになります。

  この場合は事実としてなされた行為のみが取消とみなされます。

  つまり、「Aの土地とBの土地を長男に相続させる」との遺言があり、Aの土地が売却された場合、
  取り消されたとみなされるのは「Aの土地」に関する部分だけであって、「Bの土地」に関しては問
  題なく相続できます。

B遺言者が故意に遺言書を破棄したとき

  遺言者が自分の意思で遺言書を破棄した場合は、取消とみなされます。

  もう一度書くという手間さえ惜しまなければ、一番確実な取消方法かもしれません。

  この場合は、裁断や焼却など復元不能な状態にして破棄してください。

  復元されると遺言が二通出てくることになり、争いの種になります。
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